vol.49 紅葉は冬支度への合図 ~寒さに備えた鉢の移動と室内への取り込み~

木々が紅葉し葉を落とし始めました。紅葉には昼夜の寒暖差、日中の日当りが影響するといいますが、確かに銀杏並木でも、日当りの良い場所のすごく黄色に紅葉している木の横で、影になる部分の木はまだ少し色づく程度だったりするので、植物たちは正直だなといつも思います。

晩夏から秋を彩るセージ

冬越しの準備は整いましたか?

先日祖母の家を訪れたら、蕾の膨らみ始めたシャコバサボテンをそろそろ家の中に入れようかと話していました。夜の気温が次第に下がってくる今時期は、冬越し準備の時期です。霜が降りる前には作業を済ませましょう。

~シャコバサボテン~
そろそろ蕾が膨らみ始めたシャコバサボテン。蕾が1センチ程に大きくなってきたら室内取り込みのサインです。部屋の中のよく日の当たる場所に置きましょう。しかし、室温が25度を越えるような暖かすぎる場所は開花が早く進みすぎたり蕾のまま落ちたりするので、暖かすぎる場所も注意です。

~エンジェルトランペット~
ご近所の見るのをいつも楽しみにしているエンジェルストランペットもそろそろ大胆に切られる頃かなと通る度にちらちら見ています。
このエンジェルストランペットは私の住む房総など比較的暖かい地では屋外で冬越しできます。寒い地方の方は掘り上げて鉢上げが定番です。どちらにしてもばっさり枝葉を地際から腰丈くらい(1mくらい)の高さに切って、葉が付いていない枝のみの状態にするのがベストです。そうする事で休眠させ、春の芽吹きに備えるのです。

~ゼラニューム~
比較的寒さには強いですが、やはり霜が当たるとしおれます。我が家は暖地なので、良く日の当たる軒下に鉢を移動しておくと、葉は赤く色づく程度で枯れ込むまでいきません。寒い地方は室内の日当りの良い場所に取り込む事をおすすめします。

~クンシラン~
これも寒さに弱い植物。霜が降りる前に日の当たる室内に取り込みましょう。
今年は茎を伸ばさずに葉の付近で花がついてしまったというのを聞く事があります。これはある一定期間の寒さに当たらなかったのも原因のひとつ。ある程度の寒さがないと花茎を伸ばさないので、室内の暖房等のない場所に置いておくのがベストです。最低温度が10度以下の場所を目安に置き場所を考えましょう。また、寒い環境にだいたい50~60日くらいは過ごす必要があります。それより短いとやはり花茎が短くなるようです。(もちろん品種の中にはあまりはなく来の伸びない品種もあるので、あしからず)

~観葉植物~
徐々に寒くなるに連れて生育も弱まります。冬は基本的に肥料を施さず、水やりも控えめにします。固形肥料を置いている人は、それを取り除きましょう。そしてよく日の当たる窓辺に置けば大丈夫!という事でもありません。日中は日があたり暖かい反面、夜、特に窓の近くはぐっと気温が下がります。
何か覆いをするか、少し窓から離すなどの工夫をする良いでしょう。

そろそろ色づき始めた植物を見たら、冬越しの準備。そう思うと覚えやすいですね。気付いたら寒さでしおれたり枯れたりといった寂しい思いをする前に、万全の準備で冬を迎えましょう。

秋植え球根おすすめ3つ

数年前に育てていた黄色のムスカリ「ゴールデンフレグランス」香りが良いもの魅力ですが、通常のムスカリよりももっと大きくしっかりした印象。先がほんのり紫色になるのもまたおしゃれです。チューリップやスイセンなどを植える時にこれも少し植えておくと、それらが終わる5月過ぎに花を咲かせ始めます。繊細な外見とは裏腹に植えたままでも毎年出てくる丈夫さが魅力でもあります。切り花にもできますよ!いつも変わった品種を試しに植えてみるのが好きな私。数年前に見かけて1球だけ購入し育てたのが、このチューリップ「アイスクリーム」。

今年夏の寄せ植えに使っていた熱帯植物のトラディスカンチア。これらもそのまま外に置いておけば寒さにやられて枯れてしまいます。室内の置き場も限られている我が家では、寄せ植えを整理する時にそれらの枝を数本切り取って後は片付けてしまいます。切り取った枝は水にさしておけば、根が出て冬の間室内で楽しむ事もできるし、それを春また土に植えて暖かくなったら屋外に戻しても良いので、場所の取れない人にはおすすめの方法です。

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