暑いですね。ジリジリと照らす太陽に、すでにバテ気味の私。気づけば小さな鉢植え植物が水を切らしてくたんとなっていたりします。基本的には地植えの植物には過保護に水やりをしない主義の私は、鉢植えも出来るだけ水を控えて、最低限の水で管理する方が強靭に強く育つとつい最近まで信じていたのですが・・・。実際乾燥した土地に生えているマーガレットだって、根がずっと地下まで伸びて、常に水が供給出来るようにしていると知りました。つまりは乾燥地が好きだからと言ってもしっかり地下の下の下の方では、水を吸い上げているんです。鉢植えは限られた土環境。もちろん、あげ過ぎは禁物ですが、その植物が健全に生きて行く為には、水を絶やさないように給水する事が大切です。特に乾きやすい夏場の水枯れは、成長に大きく影響するのです。昨年良かれと思いスパルタ教育して何度も水切れ直前を経験した鉢植えの葉ゲイトウを思い出し、反省。もちろん、サボテンや多肉植物のように自分で水を溜め込んでおける植物はまた少し状況が違いますけどね。という訳で、最近朝の鉢植えの水やりは私の日課となりました。テラスの鉢植えたちは例年にもまして、なんだかいきいきしているようです。
以前イギリスに行った時の事、極力灌水をしないと徹底した管理をしている庭をたずねました。もともと雨水の少ないその地域、ある夏には本当に雨が降らずにその信念を曲げて水をあげてしまおうかと思った事もあったそうです。結局地上部分の葉を切り詰めて、葉から水が蒸発するのを防ぐ事で、その厳しい状況を乗り越えたんだとか。葉っぱから常に水分を蒸発しているという事は、それだけ根っこからの水が必要になってくる。そのバランスを少し調整してあげるんですね。我が家では他にも、地表面がむき出しになっていると乾きが早いので、地を這う植物を植えたり、藁やバーク等の自然素材で地表面をカバーしてあげています。森の枯れ葉の体積した場所を見ると、土が程よく湿っていたりするし、逆に下草までもが絶えて土だけの状況になると、どんどん砂漠化が進んだり等、自然の状況を考えると、実はたくさんのアイデアが転がっているのです。
ツユノゴトシ…
庭道具の老舗を訪ねたときの事、面白い話を聞きました。日本の盆栽用ジョーロは、漢字で「如露」。漢文読みだと「ツユノゴトシ」です。露のようにさらーっとした細かい水が出るように作られたとか。その時見せていただいた盆栽用のハンドメイド露如の蓮口は、とても細かくて、確かにツユノゴトシと納得したのでした。