vol.37 果樹の植え付けと収穫

秋も深まってくると、あちこちの庭先にたわわになる柿の木が目につくようになります。オレンジや黄色に色づき始めた木々を背景に、農家の庭先にぶら下がる柿が、夕日を浴びてオレンジ色に輝く姿は、何とも風情があります。

さて、我が家のキンカンは比較的放置していたわりには今年もしっかり実がなって、冬に向けて色づくのを待つばかり。ご近所に植わるみかん類もすでにずっしりと重そうな実をたくさんならせて色づき始めています。
ブルーベリーは葉色を赤く、ブドウは台風の影響があったものの黄色く葉色を変え始めました。ブラックベリーは完全に葉を落とし、アケビは少しですが実をならせています。

果樹の植え付けと収穫

自宅に果樹があると、収穫ができてとても楽しいのでおすすめです。特に1本で実がなる柑橘類は初心者にも簡単に育てる事ができます。レモンやゆず、カボスは自宅に1本あるととても重宝しますが、刺があるのでよく通る場所に植えるのを避けるなど植え場所に少し気をつけます。そして、柑橘類の中でも特にレモンはアゲハが好むので、大きな芋虫がバリバリ葉を食べる事も。虫さん嫌いにはちょっと向かないかもしれません。
他にはジューンベリーやレッドカラントなど、スーパーなどでは売っていないような果樹や、ブラックベリー、ラズベリーなどフレッシュな実が簡単に手に入らない果樹を育てるのもおすすめです。
花も紅葉も楽しめてさらに実も簡単につくブルーベリーは、人気なのが納得の簡単に育てられる果樹の一つです。

落葉果樹は落葉した今頃が植えつけの適期。果樹は植え付けてから実がなるまで少し時間がかかるものが多いのですが、採れたてのフルーツを味わえる贅沢は自家栽培ならでは。常緑の果樹類も今がぎりぎり植え付け可能時期。寒さが増す前までに植え付けを終えると良いでしょう。特に柑橘類に関しては、今の時期は実がついて出回っているので、選びやすいですよ。

楽しく美味しい果樹栽培、この時期始めてみてはいかがでしょう?

果樹栽培3つのコツ

大きくなる木、蔓が伸びるもの、地下茎がどんどん広がっていくものなど、果樹によってその姿は様々。ちょっと空いているから植えちゃえ!とすると、数年後に大変な目に遭う事も。育つサイズや樹形、酸性の土や乾燥を好む果樹など、植える場所に合っているかを見極めるのはとても大事です。リンゴやなしに出る「赤星病」。この病気は、冬にビャクシン類に取りついて越冬し、春になるとリンゴやなしに戻ってくるという性質があり、リンゴやなしの産地では、ビャクシン類の育成を禁止している所も。ビャクシン類で有名なのは生け垣などにも使われるカイヅカイブキ。なし、カリン、リンゴやカイドウのそばに、ビャクシン類は決して植えないこと!キウイは雄と雌があり、両方植えないと結実しないので有名です。アケビ、サクランボ、オウトウ、なし、リンゴ、すもも、梅、杏、オリーブ、ブルーベリーのラビットアイ種は自分の花粉では結実しにくいために、実をならせるためには違う品種を植え、さらに人工授粉してあげるなどの工夫をするとより実つきがよくなります。最近は品種改良され1本でも実のなるこれらの果樹が売られていたりもしますので、下調べした上で購入するのをおすすめします。

1本では結実しないと言われているアケビ。難しい言葉ですが「自家不和合性」の果樹と言われています。でも、我が家では多い少ないありますが毎年実がなります。その理由は近所の森。近所の森にはたくさんの野生のアケビがあって、虫さんがそれらの花粉を運んでくれる事によって実がなります。近隣に植えてある木によって実がなるという事もあるんですね!