秋の気配を感じ始めると、私の頭に浮かぶのは秋植え球根。チューリップやスイセン、ムスカリ、ヒヤシンス、クロッカス、アネモネなどなど、春先それらが庭で咲き乱れる姿を想像するだけで、わくわくします。その素敵な景色に出会う条件は、冬が来る前に植える事。これら春咲き球根たちは、開花するために冬の寒さに当たる事が重要なのです。
今回は小さな鉢でも楽しめる小球根の楽しみ方を紹介します。特にアネモネは大好きな球根のひとつ。豪華にたくさんまとめて大きめの鉢に植えればゴージャスな雰囲気にもなるし、小さな和風鉢に1つだけ植えると、これがまた不思議と和風の趣の一鉢になります。私は、八重咲きはまとめてさらに華やかに見せ、一重などのシンプルなものは1輪植えにして使い分けています。
クロッカスのような特に早咲きの品種は、まだ花の少ない時期に咲き始めるので、植えておくと春先いち早く春の訪れを満喫できます。上から見て花の中心部に向かってグラデーションが入るような「クリームビューティー」などの品種は園路の際に植えて、上から見て楽しむようにします。逆に花びらの外側にすじが入るような「ドロシー」などの品種は横から見るときれいなので、背の高い鉢植えなど横から見えるように植え付けます。どこから見るかも考えて植えると、よりその魅力が際立ちます。
小さな鉢植えに、宿根チューリップを植えるのも大好き。本来のチューリップよりも葉が華奢で花も小さいので、見た目も置き場所もコンパクトに仕上がります。その他の植物とは混ぜて植えずそれだけをまとめて植え、マルチングとして乾燥コケを置くと、乾燥防止はもちろん見た目もかわいらしくまとまります。
さて植え込みが終了したら、楽しみは春までしばらくお預け。
春かわいい花たちを楽しめるように、特に小さい鉢植えは水やりを忘れないよう気をつけましょうね!