vol.29 花、その後?

そろそろあのグレーのふわふわが見れる頃かと車を走らせ目的地へ。一見目立たないそのふわふわとは、いち早く春を届けてくれるネコヤナギの事。まだ起き出す前の茶色い山景色の中で暖かな日射しに照らされたそのふわふわした毛皮は、きらきらと光っているようにも見えます。しかし、山の植物たちが一斉に起きだしきれいな新芽と花盛りの頃にもなれば、はてネコヤナギはどこにあったかな?といった具合に場所さえ分からなくなるから不思議です。

ネコヤナギ同様、モクレンやコブシも早春の花の一つ。立派な蕾が徐々にふくらみそれが咲く様は本当に見事。でもいつの間にか周りに花が溢れ始めると、はてモクレンはどんな木だったかな?なんて思うから都合の良いものです。

花、その後?

樹木は枝振りの美しいもの、花の美しいもの、葉色の変わったものなど色々な個性があります。もちろん才色兼備の枝振りも花も葉どれをとっても美しい木もあり、そういった樹種はシンボルツリーなどでなじみ深かったりします。持論ですが、特に春花の印象が強くてその後の印象の薄いものたちの中には、木形が固い雰囲気であったり、葉が大きく少し粗雑な印象であったり、枝が暴れやすかったりするような気がします。まあ、すべてが当てはまるとは言いませんが…。

この時期花の美しいソシンロウバイ、そしてキラキラでふわふわのネコヤナギ、そしてこれから花の咲くモクレン、コブシなど、これら早春の花たちを満喫したら、是非今年はその後どんな風に変貌を遂げるのか見守ってみて下さい。きっと新たな発見があるはずですよ。でも一つだけお教えすると、ふわふわで美しい毛皮をまとったネコヤナギは、もうすぐすると黄色の触覚のような花粉を全身にまとった芋虫のような姿に変身しますよ!

春の水耕栽培その後ステップ3<ヒヤシンス編>

大きな球根を手にした人は、ラッキーな2番花に出会えるチャンスも。花が終わった後、また下から2番花が出て来ると当たりくじみたいで嬉しいですね。ある程度花を楽しんだら、球根の根を切らないように注意しながら鉢や庭に埋めます。これから球根が太る大切な時期なので、土にはたっぷり肥料を施します。我が家ではその後植えっ放しですが、毎年たくさんのヒヤシンスを楽しんでいます。どうやら種でも広がるようで、園路の隙間などからもひょっこり出て来るものもあったり、増殖中です。

秋植え一年草のちょっと一手間。暖かな日射しを浴びて、秋に植え込んだビオラやキンギョソウなどの一年草がようやく起き出してくるのもこの時期。腹が減っては戦が出来ぬと言いますが、これらの花たちも腹が減ってはぐんぐん成長出来ません。これからうんと成長してもらうためにも、この時期に肥料を施すと一雨ごとにぐんぐん成長してくれますよ。さあ、庭仕事も少しずつ忙しくなってきたようです。