vol.22 エアープランツをいきいき育てる

皆さん、エアープランツをご存知ですか?育てた事はなくても、見た事あるという人も多いでしょう。この何とも不思議な植物。本当の正式名はチランジアと言います。転がしておくだけで生きているから、手入れが簡単!と言うようなイメージがあるけれど、実は放りっぱなしじゃだめなんです!!購入したけど枯れちゃったという経験をお持ちの方も実はいるのではないでしょうか?

植物の手入れを考えたとき、どんな場所に自生しているかを考えると非常に分かりやすいです。このチランジア、実は様々な種類があって中南米のかなり広い地域に分布し、比較的標高の高い所に自生します。岩や木に着生しているものや、地面に根を出しているものなど、種類もものすごくたくさんあります。中南米と言えば暑いイメージ。でも標高の高い所、つまり朝晩の気温は下がるような所が好きという事になりますね。

エアープランツをいきいき育てる

この植物を生き生きと育てる為には、直射日光を避けた朝日が当たる、気持ちの良い風が通る、明るい木陰のような環境がベスト。苦手なものは、直射日光、無風、じめじめした湿気、寒さです。室内で飾って鑑賞したい人は、週に2回程霧吹きをかけてあげたり、月に1回はドボンと水に1時間程浸けて、その後キチンと自然乾燥させてあげれば、生き生きとした状態で楽しむ事が出来ますよ。そしてたまには屋外に出してあげて、心地よい風やさらさら程よい雨に当ててあげる事も必要。上手くいけば子株が成長したり、花が咲いたり、さらなる楽しみを満喫する事だってできるんです! じっくり大きく育てて愛着のある大株のチランジア、是非挑戦してみるのはいかがでしょうか?

エアープランツの管理、3つのポイント

霧吹きは日中してあげましょう。特に冬期夜間に霧吹きは絶対禁物!株が水分を持っていると、寒さに耐えられません。温度が上がってきた4月頃から最低温度が5℃と下回らない10月後半まで、屋外管理をするとより元気に育ちます。ただし、梅雨時期には雨よけが必要です。よく深いガラスに入れられたエアープランツを見かけますが、風通りの悪いそのような環境はよくありません。水苔やコルク、ヘゴなどにワイヤーで固定し、程よい水分を確保しつつも微風を感じる環境が一番生き生き成長します。

このエアープランツ、根がないと思っている人!実は根はあるんです。でも土の内部に根を張り巡らせて養分を吸い上げる為の根ではなくて、着生する時に木や岩に絡み付くため根です。成長期の5~6月、9月下旬~10月に根を出します。